「なぜ、鍼は少ない方が良いのか?」
少数鍼(1~3本)のメリットと、たくさん刺すことのリスク
一般的に「たくさん鍼を刺してもらった方が、たくさん治療してもらった気がしてお得」「効果が高そう」と思われがちです。
しかし、特に慢性的な不調や自律神経の乱れにおいては、「少ない鍼(刺激)」の方が有利な場合があります。
その理由を、メリット・デメリットに分けて解説します。
1. 少数鍼(1本~3本)のメリット
「最小限の刺激で、最大限の自然治癒力を引き出す」
① 体への負担が圧倒的に少ない(ドーゼオーバーを防ぐ)
鍼治療は、体にとっては「微細な傷」をつける行為であり、それを治そうとする「反射」を利用します。しかし、刺激量が多すぎると体がその刺激を処理することにエネルギーを使ってしまい、かえって疲労してしまうことがあります。
少数の鍼は、体が本来持っている「治す力(自然治癒力)」のスイッチを1つだけ押すイメージです。余計な体力を消耗させないので、虚弱体質の方や疲れ切っている方に最適です。
② 「原因」と「結果」が明確になる
「100本の鍼を打って症状が落ち着いた」場合、どのツボが効いたのか分かりません。
「1本の鍼で症状が落ち着いた」場合、「そのツボ(経絡)が不調の原因だった」と特定できます。
原因が特定できると、日常生活でのアドバイス(養生法)も的確になり、再発防止に繋がります。
③ 鍼への恐怖心が和らぎ、リラックスできる
「何本も刺される」と思うと患者さんは無意識に身構えてしまい、体が緊張(交感神経が優位に)します。「ここぞという場所に1本だけ」であれば、患者さんはリラックスして施術を受けられ、副交感神経(リラックス神経)が働きやすくなります。
体にも心にも優しい鍼灸施術法です。
④ 全身のバランスが整う(東洋医学的視点)
東洋医学では「気・血・水」や五臓六腑、経絡のバランスを見ます。あちこちを刺激して交通整理をするよりも、「渋滞の先頭(根本原因)」を一箇所解消するだけで、全身の巡りが一気に改善することが多々あります。
2. たくさん鍼を刺すことのデメリット
「刺激過多が回復の妨げになることがある」
① 「ダルさ」や「揉み返し」が起きやすい
たくさんの鍼による刺激は、脳と体にとって大量の情報処理を強いることになります。
その結果、施術後に強烈な眠気、ダルさ、倦怠感(いわゆる「鍼あたり」や「ドーゼオーバー」)が生じ、翌日まで動けなくなることがあります。特に自律神経が弱っている方にはリスクが高いです。
② 防御反射で体が固くなる
人間の体は、攻撃(強い刺激)を受けると、身を守るために筋肉を硬くする「防御反射」を持っています。良かれと思ってたくさん刺しても、体が「攻撃された」と認識してギュッと硬くなってしまっては、逆効果になりかねません。
③ 根本原因がぼやける(対処療法になりがち)
「肩が痛いから肩に20本」「腰が痛いから腰に20本」という打ち方は、一時的な鎮痛にはなるかもしれませんが、「なぜ痛くなったのか」という根本原因へのアプローチがおろそかになりがちです。結果として、すぐに症状が戻ってしまう可能性があります。
例え話ですがパソコンがフリーズして固まった時、キーボードを全部叩いても直りませんよね? 本当に必要なのは『再起動ボタン』を1回押すことだけです。伝統鍼灸喜心堂の鍼灸は、その『再起動ボタン』を探して押す鍼灸施術になります。もちろん局所を刺す事が有効なケースもありますし、状況に合わせて局所を刺す事もあります。
人それぞれに好みがありますので、ご自身の考え方に合った鍼灸施術を受けて頂ければ良いと思います。
当院は使い捨ての鍼を使用しております。
当院では東洋医学の考えに基づいて問診と体表観察を行い、その情報を基に鍼灸治療を行います。
お悩みの症状が何故起こっているのか東洋医学の観点から詳細に分析する為、問診は時間をかけて行います。
問診情報と東洋医学的診察法の体表観察を行い、お悩みの原因を東洋医学的に的を絞る為、少数の鍼による施術が可能となります。
当院の整体はバキバキ系の矯正やもみほぐしは一切行いません。不調が起こっている原因を問診検査で徹底的に追求し、ソフトな刺激で筋肉、筋膜、神経、関節、経絡経穴の調整を行います。
本当に必要なアプローチを加えるだけなので刺激は少なく、心地よい刺激で症状を改善して行きます。
東洋医学専門の鍼灸院や鍼灸整体院、接骨院などの勤務時代、精神疾患や運動器疾患、消化器や婦人科など様々な疾患をみてきました。
その経験から様々な症状に対応できるようになりましたので、お困りの方はお気軽にご相談ください。
初回施術を受けた方の多くが身体の変化を実感されております。
一人一人に必要なセルフケアもお伝えしますので自宅でのケアも覚えて頂けます。
当院には様々な症状でお悩みの方からご相談を頂きます。
特に自律神経失調症による諸症状、頭痛、消化器系の不調で下痢や便秘、過敏性腸症候群、機能性ディスペプシアなど、女性特有の月経のお悩み(生理痛、生理不順、PMS、更年期障害、不妊など)、スポーツ選手のケア、姿勢矯正などが多いご相談です。
これらの不調は東洋医学の観点からアプローチを加える事で身体によい変化が生じる事が良くあります。
上記のような症状でお悩みの方は一度東洋医学の考えに基づいた鍼灸をお勧め致します。
どうしても鍼が怖い方や苦手な方、スポーツパフォーマンスや姿勢矯正希望の方は整体をお選びください。
池袋で鍼灸院、整体院をお探しの方は一度伝統鍼灸喜心堂へご相談ください。
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